お花見の聖地、飛鳥山公園は広くは無いけど魅力の詰まった場所です

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飛鳥山公園の存在を知らない人も多いのではないでしょうか。私は、つい先週まで知りませんでした…。
東京の王子駅近くにある公園なのですが、実は1873年に指定された日本最初の公園の1つです。上野公園や芝公園と並び、東京では5ヶ所しか選ばれていないので昔は凄く人気な場所だったのでしょう。調べてみると、古くから桜が愛されている公園で、お花見の聖地だったそうです。桜を見にたくさんの場所へ行きましたが、確かに飛鳥山公園ほど見渡す限り全て桜!という場所は無かったので、飛鳥山公園に行ってみて本当に良かったなと思いました。

小さいけど、たくさんの見どころがあります

切り立つ台地の上に位置する飛鳥山公園は、それ程広くはありません。端から端まで歩いて10分くらいです。ですが見どころがたくさんあります。私も行くまでは桜だけかと思っていましたが、SL広場、3ヶ所の博物館、噴水、モノレール、庭園、と色々あるので全て回れば大人でも半日はしっかり堪能できます。

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かなり評価が高いのは、意外にも3つの博物館です。特に北区飛鳥山博物館は、区立なのに展示が良い!と評判の高い博物館です。あとは近現代の日本を創ったと言ってもいい渋沢栄一に関する博物館、その渋沢栄一がこの王子の地に日本初の製紙会社(今の王子製紙)を作ったので紙の博物館…とあります。王子駅の近くに住んでいないのであれば、おすすめは桜の季節に飛鳥山公園を訪れ、3つの博物館の共通チケット720円を購入してざっと見て回ることです。また、広場にはたくさんの遊具や、SL機関車や路面電車の展示物があります。実際に走っていたものですので、SL機関車の中でいろんなつまみを触ってみて現役だった頃を想像するのが楽しいです。

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ちなみに、飛鳥山というくらいですので公園全体が高台の上に位置します。階段で100段くらいでしょうか、少し登る必要があります。JR王子駅のホームから飛鳥山方面を見ると、崖になっていることが良くわかります。駅のホームから見ると、その崖をゆっくり上るモノレールが見れます。この鉄道の名称は「あすかパークレール」、車両のことは「アスカルゴ」(カタツムリみたいなので)と呼びます。桜の季節は行列ができてしまうので私は乗れませんでしたが、余裕があればのんびりと乗ってみたかったです。

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飛鳥山がお花見の聖地となった理由

飛鳥山の歴史はずっと昔、平安時代くらいにさかのぼりますが、飛鳥山公園を桜の名所に仕立て上げたのは江戸幕府の八代将軍徳川吉宗でした。当時飛鳥山一帯は荒れた雑木林だったのですが、王子という自分の故郷にもある地名が気に入り、度々訪れていたそうです。この1720年頃、江戸は上野が唯一桜が集まっていた場所だったらしいですが、歌ったり騒いだりすることは禁止、時間も日中に限られていたそうです。そんな中、徳川吉宗は市民がストレスを発散できる様にと1270本以上の桜を飛鳥山に植え、酒宴や仮装もOKな自由な行楽地としたのです。

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1733年には徳川吉宗自身が飛鳥山公園に訪れたという記録が残っているそうです。家来や大奥の女たちを引き連れ、歌を書いた短冊を桜に結び、大騒ぎをしたという記録が多くの文献に残っているみたいです。ちなみにこの頃から、桜の名所にかまぼこ、卵焼きなどを入れた花見弁当を持って花見へ出かける風習も一般的になっていったとの研究もある様です。当時のかまぼこは1枚で2000円もしました。この為、庶民はせっかくの花見だからと奮発するか、たくあんや大根などの代替品で(かまぼこや卵焼きに見せかけ)見栄を張ったそうです。

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場所と地形の成り立ち

飛鳥山公園の最寄り駅は、「王子駅」または都電荒川線の「飛鳥山」か「王子駅前」です。いずれも徒歩3分程の場所ですので、非常に近いです。

何故、登り用のモノレールが作られる程の崖が形成されたのだろう?と国土地理院の地図で確認してみたところ、武蔵野台地の東北端に位置していることと、川(石神井川)によってその台地が削られた為ということが分かりました。以下の地図で標高が分かるのですが、表示領域を広げてみると台地の形が分かって面白いです。京浜東北線の線路沿いが武蔵野台地の端で、川によって飛鳥山周辺が削り取られたのだろうということが見て取れます。

 雨の中での写真撮影とデジタル現像

この日は雨の中での写真撮影でした。精密機械であるカメラですが、雨に気を使いながらも余り神経質にならずに使おうと思っています。気を付けているのは、①雨で本体・レンズ側面が濡れたら小まめに拭く、②レンズが直接濡れない様に気を付ける、③使い終わったら乾燥させる、です。