米政権をミサイル攻撃に踏み切らせた写真(シリア問題)
2017年4月6日夜(米国時間)、米国はシリア国内の軍事基地へ向け巡行ミサイル59発を発射しました。これはシリアのアサド政権による化学兵器使用によって民間人が殺されたと米側が主張している事件に対する反応であり、トランプ米政権としては初めての大規模な軍事行動でした。
しかしトランプ大統領は選挙期間中、中東地域に対する政治的関心は低く、ISIS(いわゆるイスラム国)を中心としたテロ組織との戦いを強調していました。実際、政権運営を開始してからもシリア問題に対してはロシア側への譲歩が見られていた為、軍事行動を起こすまでの数日のうちに急激な方針転換があったということになります。
実はこの方針転換には、報道写真が大きく関っていたとの話が出てきているので、ご紹介します。
(Lightroom現像)切り抜きツール
「写真は引き算」と言われるくらい、余計なものを取り除くことが写真においては重要です。
人間は、たくさんの人がそれぞれに雑談しているなかでも、自分が興味のある人の会話や自分の名前などは自然と聞き取ることができるそうです。これをカクテルパーティー効果というのだそうですが、人はたくさんの情報を無意識の内に取捨選択しているのです。視覚情報でも、人は同じ様に自分にとって意味のある情報を取捨選択していると思います。
だからこそ、写真は既に情報の取捨選択されていると人間は思い込みます。たくさんの可能性の中から、この部分を世の中から切り取ったのには意味がある筈だ…と考えて、全てをしっかりと見てしまいます。写真を見てくれる人が悩まない為にも、見て欲しいものに内容を絞ることは重要だと思います。
この「引き算」を行う為、Lightroomを使った現像では切り抜きツール(crop)を使います。できることは3つあります。
- 不要な部分の削除(切り抜き)
- アスペクト比の変更
- 角度の調整